本のおいしい食べ方。

本がテーマのブログです。本をきっかけに想いを巡らし記録する「今日の一皿」や本に関するメディアとしての情報を載せる「本のあれこれ」について書いていきます。

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須藤凛々花『人生を危険にさらせ!』を読むと「自由」になれる。

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 著者:須藤凛々花(NMB48)、堀内進之介(政治社会学者)
出版:幻冬社文庫
 
こんにちは、カネコです。哲学書というと一冊読むのに何ヶ月も掛かるような難解な本をイメージされます。
 
僕も以前に哲学書にチャレンジしましたが、とてもしんどくて本を読むのが嫌いになりそうでした。しかし、哲学の本でありながらエンターテイメントな本がありました。それが今回紹介する本です。
 

「とことん考えました。」

哲学好きなアイドル・須藤凛々花(NMB48)と政治社会学者の堀内進之介が「生きる」「愛する」「自由になる」「正義しい」「大人になる」という哲学的なテーマについてトークを収録した本。
 
りりぽんこと須藤凛々花は、哲学好きなアイドルというキャラ付けのためにやっているのかと思いきや、けっこう本気で勉強や考えることが好きということが、本を読んでいると感じました。
 
自分もそのぐらいの年に勉強が好きと言えるぐらいなら、今の可能性はもっと広がっていただろうなと反省します。
 

「人生を危険にさらせ!」

この本の題名でもあり、テーマでもある「人生を危険にさらせ!」というメッセージ。危険を冒さなくても、今の日本なら何も考えずに快適に過ごせると思います。ですが、そこであえて危険を冒す。
 
本書の中で、りりぽんは、 
”生きる意味はない、つまり、生きるために意味など必要ない、生きねばならないのだと分かったとき、私はとても嬉しくなった。救いがないことに救われた。そして、大事なのは自分で生きるということだと気がついた。”
と言っている。
 
社会の”普通”という空気を読んで生きても、それから外れて生きても、生きる意味というのは無い。意味がないのなら、どっちを選んでもよくて、それは自分の好きなほうを吟味して選べばいい。
 
 けど、社会の”普通”は自分で好きなほうを選ぶようにはなっていなくて、選ぶのなら”普通”から外れることになる。
 
 ”普通”から外れると、危険は増えるんだけど、「自分で生きる」には「自分を危険にさらす」ということだろう。という意味かなと哲学的な暫定的な答えを出してみました。
 
ついつい難しい記事になりそうでしたが、難しく考えなくても読める本です。